なにげないことあなたと朝あいさつをする。たわいもない会話。 揺らぐことのない貴方自身に私は恋心を抱いた。 でも、その時貴方はいなくて。 「死」というものが理解できなかったワタシは。 いつか、あの玄関をいきおいよくドア開けて貴方が帰ってくると思った。 家に誰もいないあの朝。一人で泣いていた。 お葬式の日、はじめて貴方がいなくなることを知った。 「永遠の別れ」をはじめて理解した。 貴方の顔が、いつもよりいっそういとおしくて。 あふれる涙の止め方すら知らないワタシは、ずっと泣いていた。 色々教えてもらった記憶が、お葬式では頭の中をぐるぐるまわっていた。 なぜか、お葬式のすぐあとなのに笑ってしゃべる人たちが。 ワタシには、冷たく映った。 もし、貴方がまだ生きていたら。 ワタシは、貴方からいろんなことをおそわることができただろう。 でも、もう貴方はいない・・・・。 ワタシは、貴方から何をもらっただろう。 貴方がコーヒーに入れる25個の角砂糖。 それがワタシのはじめての記憶。 ニコニコしながら、ワタシをかわいがってくれた貴方。 ワタシは、記憶がないころから一緒にいたんだなと思える。 ニコニコした笑顔を貴方に向けることができたのだろうか? いつもそれだけが不安になる。 貴方にとって、ワタシは良い子でしたか? 貴方は、ワタシを好きでしたか? もし、生きていたならば貴方に問えるそのコトバを。 今、ワタシは愛している人に問いています。 貴方が、ワタシのすぐ身近にいると感じているから。 なにげないこと、なにげない生活、なにげない恋愛、なにげない感情。 ・・・・今、それを感じることが一番幸せなこと。 ジャンル別一覧
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