050127 ランダム
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★Latchkey Child★

★Latchkey Child★

なにげないこと

あなたと朝あいさつをする。

たわいもない会話。

揺らぐことのない貴方自身に私は恋心を抱いた。

でも、その時貴方はいなくて。

「死」というものが理解できなかったワタシは。

いつか、あの玄関をいきおいよくドア開けて貴方が帰ってくると思った。

家に誰もいないあの朝。一人で泣いていた。

お葬式の日、はじめて貴方がいなくなることを知った。

「永遠の別れ」をはじめて理解した。

貴方の顔が、いつもよりいっそういとおしくて。

あふれる涙の止め方すら知らないワタシは、ずっと泣いていた。

色々教えてもらった記憶が、お葬式では頭の中をぐるぐるまわっていた。

なぜか、お葬式のすぐあとなのに笑ってしゃべる人たちが。

ワタシには、冷たく映った。

もし、貴方がまだ生きていたら。

ワタシは、貴方からいろんなことをおそわることができただろう。

でも、もう貴方はいない・・・・。

ワタシは、貴方から何をもらっただろう。

貴方がコーヒーに入れる25個の角砂糖。

それがワタシのはじめての記憶。

ニコニコしながら、ワタシをかわいがってくれた貴方。

ワタシは、記憶がないころから一緒にいたんだなと思える。

ニコニコした笑顔を貴方に向けることができたのだろうか?

いつもそれだけが不安になる。

貴方にとって、ワタシは良い子でしたか?

貴方は、ワタシを好きでしたか?

もし、生きていたならば貴方に問えるそのコトバを。

今、ワタシは愛している人に問いています。

貴方が、ワタシのすぐ身近にいると感じているから。


なにげないこと、なにげない生活、なにげない恋愛、なにげない感情。

・・・・今、それを感じることが一番幸せなこと。


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